助成金は「どんな会社が、何に取り組み、いくら受け取れるのか」が見えにくい制度です。このページでは、業種ごとの典型的なケースをもとに、活用できる制度と受給額の目安をご紹介します。
このページの「モデルケース」は、実在の企業の事例ではありません。各制度の支給要件(令和8年度時点)にもとづき、中小企業でよく見られる状況を想定して受給額を試算したものです。実際の受給の可否や金額は、個々の状況や審査によって異なり、受給を保証するものではありません。
勤続5年の職人2名を正社員に。定着と受給を両立
想定:従業員12名の工務店/有期雇用の職人を正社員に転換
- 課題
- 腕の良い職人を有期雇用のまま抱えており、他社への流出が心配。若手の採用も難しく、今いる人材に長く働いてほしい。
- 取り組み
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- キャリアアップ計画書を労働局に提出
- 就業規則に正社員への転換制度を新たに規定
- 勤続5年の職人2名を、賃金を3%以上引き上げて正社員に転換
- 活用制度
- キャリアアップ助成金(正社員化コース)
内訳:重点支援対象者(有期雇用で通算3年以上)80万円 × 2名 + 正社員転換制度の新規規定加算 20万円
最低賃金の引き上げに合わせて、食洗機とPOSレジを導入
想定:従業員15名の飲食店/パート・アルバイト中心
- 課題
- 最低賃金の改定で時給を上げざるを得ない。洗い場と会計に人手を取られ、ピーク時の回転が悪い。
- 取り組み
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- 業務改善助成金の交付申請を行い、交付決定を受ける
- 最も低い時給1,010円を含むスタッフ5名の時給を70円引き上げ
- 交付決定後に食洗機・POSレジ・オーダーシステムを導入(計200万円)
- 活用制度
- 業務改善助成金(70円コース)
内訳:設備費用200万円 × 助成率5分の4(引き上げ前が1,050円未満)= 160万円。70円コース・4〜5人の上限額130万円が適用
パート職員の資格取得を支援し、教育訓練休暇制度も導入
想定:従業員25名の介護事業所/パート職員が約半数
- 課題
- パート職員の離職が続き、採用と教育の負担が重い。スキルアップを支援して定着につなげたい。
- 取り組み
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- 職業能力開発推進者を選任し、訓練開始の1カ月前までに計画届を提出
- パート職員向けに、介護技術の外部研修(受講料計40万円)を実施
- 就業規則に有給の教育訓練休暇制度を新設し、職員が取得
- 活用制度
- 人材開発支援助成金(人材育成支援コース、教育訓練休暇等付与コース)
内訳:研修費用40万円 × 非正規雇用労働者向け訓練の経費助成率70% = 28万円 + 教育訓練休暇等付与コース 30万円。このほか訓練時間に応じた賃金助成あり
育児中のベテランパートを「短時間正社員」に登用
想定:従業員20名の小売店/勤続6年の無期雇用パート
- 課題
- 店舗運営の要であるベテランパートに責任者を任せたいが、育児中のためフルタイム勤務は難しい。
- 取り組み
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- キャリアアップ計画書を提出
- 就業規則に短時間正社員制度を新たに規定
- 無期雇用のパート1名を、賃金を3%以上引き上げて短時間正社員に転換
- 活用制度
- キャリアアップ助成金(正社員化コース)
内訳:無期雇用から正社員への転換(重点支援対象者)40万円 + 多様な正社員制度の新規規定加算 40万円
受給できた会社に共通していること
業種や制度が違っても、受給までたどり着いたケースには共通点があります。
- 取り組みの前に手続きをした。計画書の提出、就業規則の改定、交付申請を先に済ませている
- 「いずれやること」を対象にした。賃上げ、正社員化、研修など、もともと予定していた取り組みを制度に当てはめている
- 記録が整っていた。出勤簿や賃金台帳が正確に残っており、申請書類をすぐにそろえられた
- 期限を管理した。計画届の提出期限、支給申請の期限を逃さなかった
逆に言えば、この4点が整っていないと、要件を満たす取り組みをしていても受給できないことがあります。受給までの流れ・スケジュールもあわせてご確認ください。
※モデルケースは、令和8年度(2026年度)の制度内容にもとづく試算であり、実在の企業の事例ではありません。支給額・要件は年度ごとに見直されます。実際の受給の可否や金額は、個々の状況と審査により異なり、受給を保証するものではありません。当社は助成金の申請代行を行っておりません。